「かんたんです、受け取るなんて。」って思います?いやいや、なかなかそうもいかないんですよ。褒め言葉やお礼の品、旅先からのお土産や親切な申し出。自分にとって受け取りやすいものと、そうでないものがありませんか?
ある日、手土産をもってあるお宅へうかがったことがありました。そのおうちの方が「これはこれは、ありがとうございます。」とおっしゃってくださったのですが、その言い方にたっぷりの「大げさ感」(無理している感)を感じてしまい、素直に受け取る(喜ぶ)ことができなかったことがあります。
相手によるのか、モノによるのか、見えないものによるのか。何が自分の中の受け取ることへの抵抗を生むのでしょうか。わたしの例では、自分の理想どおりに喜んでもらえなかったことがポイントになっています。確かに相手は喜んでくれたのだけれど、「私の理想」どおりに表現したわけではなかったわけです。
相手をどのように「受け取る」かというのは、自分の内面に抱えているもの、経験してきたもの、その時の精神状態等によって変わりますが、基本的に、受け取るのは心地良いことです。(お金、地位、友人との会話、自分の好みのモノなど)
しかし、どうしても、受け取れないものもあるでしょう。それも大事です。何でもかんでも受け入れなければならないわけではありません。ただ、どうしても受け取れないとき、その理由を自分が明確に知っておくことは大事なことです。
受け取れない理由を俯瞰的(ふかんてき)に知っておくと、他人と自分の境界線を明確にすることができます。簡単にいうと、「ここまではOK(許す)、でもここから先はダメ!」ということです。
受け取ることというのは、「受け取ることを自分に許す」こと。これが健康的にできれば、相手とのより良い人間関係を築いていけることは間違いありません。